「特定非営利活動法人こすもけあくらぶ」が長野県知事の認証を受けてスタートしたのは平成14年4月のことです。はじめは介護保険の居宅介護支援(ケアプラン作成)、訪問介護、訪問入浴の3事業でのスタートでした。
当時はまだデイサービスが今ほど普及しておらず、家庭での入浴が困難な介護度の高い高齢者向けの介護サービスとして訪問入浴車による入浴介護が注目を集めていました。
NPO法人の立ち上げ時に、家庭での入浴介護に難儀をしていたメンバーがいたことから、スタート時のサービスには是非、訪問入浴を加えたいと考えました。
調べてみるとびっくりするような車両価格でしたが、まずは実物を見てみようと訪問入浴車を製造している会社を水戸市まで訪ね、訪問入浴車の開発、製造、普及に関わる社員の皆さんの熱い思いを聞き、その場で導入を決めました。
以来18年、何千回の訪問入浴を行ってきた当時の訪問入浴車は、今も現役で活躍中です。
立ち上げ時の3事業に続けて、翌年には定員10人の宅老所(通所介護)を新設しました。上の写真は、当時の宅老所です。近くの就労支援事業所の皆さんが育て植えてくれたパンジーが、玄関をにぎやかに飾ってくれています。
宅老所は令和2年4月から障害福祉サービスの通所事業所「多機能型事業所こすもけあくらぶ」に生まれ変わりました。
令和元年5月に、重症障がい児、障がい者を対象とした「多機能型事業所 こすもけあくらぶ」(放課後等デイサービス、生活介護)を、事業所の駐車場として使用していた場所に新築し、開所しました。
引き続き令和2年4月には、宅老所(奥の建物の1階部分)を大幅に改修し、特殊浴槽も備えつけた2つ目の多機能型事業所「多機能型事業所こすもけあくらぶⅡ」が開所しました。
医療的ケアにも対応しながら、重度の障がいがあっても、一人ひとりがのびのびと充実した時間を過ごせるように、いろいろなプログラムを用意しています。
「こすもけあくらぶ」は、地域の皆さんが住み慣れた家で暮らしていく上で、日常生活に不便を感じていることを、少しでも軽くすることができるようにするために、自分たちでできることはないだろうか?と考えた仲間が集まって始まりました。
公的な制度でカバーできるサービスは県や市から事業者指定を受け、公的なサービスで対応できない支援は、10年以上続けている「お手軽生活サポート」で対応してきました。
地域の中でなかなか取組の進まなかった重度の障がい児に対する支援も、自分たちの経験や資格を活かすことで、少しでも状況を改善したいと考えていた人たちの思いが集まりスタートしたものです。
ここで実現したいことがある…。役に立てることがある…。そんな思いで集まったスタッフの力を合わせて「こすもけあくらぶ」ならではの事業に取り組んでいきます。